米国株式市場は永続するという事実の重要性【永続する会社が本当の利益をもたらす】

インデックス投資の極意

米国株式投資について情報収集をしている人であれば、シーゲル氏の『株式投資の未来』を知らない方はいないでしょう。本書は、米国株式投資に対するまさにバイブルとしてもてはやされ、多くのブログや書籍で紹介されているからです。

ところで、本書のサブタイトルをご存知でしょうか?

それは、『永続する会社が本当の利益をもたらす』です。

では、永続する会社はどうやって見つければよいのでしょうか?結論から言うと、永続する会社は見つけられないですが、米国株式市場は資本主義が崩壊しない限り永続するため、S&P500インデックス投資が最適解であるということです。

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株式市場への長期投資を行うという本当の意味

個別株やインデックスファンド、ETFを買う際に何を考えて購入しますか?

一般的には、現在価格は安いかどうかや、配当利回りはどうかといったことを考えますね。

人によっては、いくらまで上がったら売ろうということも考えるかもしれません。

しかし、かのシーゲル氏の研究に基づく結論は、「株は買ったら売らずに永久に持ち続けるのが最適解」です。

バイ&アホールド(買ったらアホみたいに何があっても持ち続けるの意というやつですね。

ただし、購入した株を持ち続けるには一つだけ条件があります。それは、永続する企業、少なくとも自分が生きている間は安定して利益を生み続ける企業に投資するということです。

とはいえ、あらゆる企業には倒産のリスクがあります。
従って、永続する企業など、見つけようがないのです。

米国株式市場は永続する

そこで登場するのがインデックスファンドです。

何故なら、株式市場や債券市場は対象国や資本主義が崩壊しない限り永続し続けるからです。

例えば米国の大企業500社をパッケージ化したS&P500インデックスは、500社の構成は時々刻々と変化しながらもインデックス自体は永続することが期待できます。

資本主義か米国が崩壊しない限りインデックスが消失するということはありませんし、これらのリスクなど考える必要がないからです。

資本主義や米国がつぶれるときにはあらゆる国の経済が既に破綻していることが想定され、経済は崩壊しているため紙幣やペーパーアセットは無価値となっており、金融資産などもはやどうでもよくなるからです。

我々が生きている間にこのようなことが起こる可能性はゼロに近いでしょう。

従って、考えなくて良いリスクといえます。

すると、長年に渡って世界経済に君臨し続けた最強国家アメリカの中でも大企業である精鋭部隊500社を取り込んだS&P500インデックスに投資するということは、極めて合理的であることがわかります。

世界で最も利益率が高く、グローバル化(国外からの集金システム化)が進んでおり、かつ株主保護が徹底されているため株主還元率が高い合理的国家の代表企業に投資し続けることができるからです。

これにより、米国経済が生み出した利益の一部を享受し続けることができます。

株主は配当金を得ることができますし、企業が自社株買いを行えば株価が底上げされ、それがインデックス指数に反映されるからです。

そして、米国株式市場における実質リターンは200年に渡ってインフレ率を除いて年利6.7%でした。

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景気後退(リセッション)はお金持ちへのパスポート

リセッションの可能性が言及される昨今では、米国の成長率はかつてほどではないという意見が主流ですが、それとて現在からみた数年間先の未来予想でしかありません。

過去200年の歴史の中では、今以上に米国の成長率を憂いた時期はいくらでもあったでしょうし、現に大暴落は幾度となく生じております。

そのたびに、米国企業は復興し、反映し、株式インデックス指数は高値を更新し続けてきました。

過去の結果は未来を保証しませんが、未来は過去からしか照らせません。

『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』という格言に則り、過去200年の歴史を鑑みれば、私は今後も長年に渡って米国株式市場への投資が最適解になると考えております。

200年の歴史には、人間の心理による株価への影響から、株式市場という生態系のバイオリズム、異国間との盛衰が十分反映されており、資本主義のエッセンスが凝縮されていると考えるからです。

長期投資を始めればその過程で間違いなくリセッションは来ますし、場合によっては大きな元本割れも経験するかもしれません。

その際に適切な行動がとれるかどうか、具体的には株のバーゲンセールだと捉えて余剰資金を投入し続けられるかどうかの分水嶺は、この200年の歴史を心に刻み、咀嚼し、腹落ちさせられているかどうかなのでしょう。

多くの個人投資家はこのタイミングで損切してしまうことにより、せっかく掴みかけていたお金持ちへのパスポートをみすみす手放すことになるのです。

現に、多額の資産形成に成功している投資ブロガーの多くは、リーマンショック時に買い増しした人達です。

今後世界経済には様々な苦境が待ち構えているでしょうが、それは我々個人投資家にとっては人生で数回しかない最大のチャンスになり得るということですね。

それを生かすも殺すも自分次第だということです。

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まとめ

シーゲル氏は『株式投資の未来』にて『永続する会社が本当の利益をもたらす』と言い、インデックスよりも高いパフォーマンスを出せる永続する企業へ投資するべきだと指南しました。

しかし、一企業が永続するかどうかなど運ゲーでしかありません。

一方で、少なくとも米国株式市場は我々の寿命の限りは永続するでしょう。

そうであれば、S&P500をバイ&アホールドし続けるのが一つの最適解であり、合理的であるというのが私の中での結論です。

リセッションが来た時にこそ、私自身もここに書いたことを思い出したいと思います。

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