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リスク耐性は時間と共に大きくなる事実と加速強化法について

投資哲学

投資を始めたての方であれば、数千万円や場合によっては一億円以上の資産を株式投資に投じる人がいることを知ると、「ホントかよ?」と疑ってみたり、「大丈夫なのかな?」と心配になったり、「怖すぎるから自分には絶対に無理だ」と戸惑ったりすることもあると思います。

市場はパーセントで動くので、例えば10%株価が下がった場合には、100万円投資している人の損失額は10万円であるのに対し、運用額が1000万円の人は100万円、1億円を投資している人は1000万円の含み損を抱えることになります。

100万円とか1000万円の損失が短期間に生じるなんて、正気の沙汰では無いと考えるのが普通の感覚でしょう。

しかし、ネットの世界を覗いて見ると資産運用額が数千万円の人は沢山いますし、億越えも決して珍しくはありません。では、このような大金を運用している人は、皆特殊なリスク耐性を持って生まれたスーパーマンなのでしょうか?

きっと違うでしょう。適性もあるかもしれませんが、多くの人は凡人に毛が生えた程度と予想します。では、一体なぜ多額の損失額を抱え得るのに大金を市場に投じることができるのでしょうか?

先に結論を述べると、慣れ知識によるものだと考えられます。

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慣れはリスク耐性を大きくする

人間は、残酷なほど環境に慣れる生き物です。
その理由は、進化の過程で培った異常なほどの適応能力があるからです。

例えば、数千年前の狩猟時代の人間と現在の人間との間で有意な遺伝子的変化はありません。これって冷静に考えてみると結構凄いことではないですか?

狩猟生活をしていた人間、農耕時代の人間、封建時代の人間、サムライしていた人間、奴隷労働時代の人間、どの時代のどの場所の人間も生まれた時は同じ状態(遺伝的に同レベル)であるにもかかわらず、後天的な適応能力が凄まじいため各々の与えられた環境に逞しく適応してきました。もちろん適応出来ずに失われた命も個別には沢山あるでしょうが、あくまで種全体としての話です。

この適応能力のおかげで、現代の高度に発達した知識社会において、ITを使いこなし、異常なほどに情報(電磁波)のシャワーを心身に浴びながらも生活を維持することが可能となっております。

一部の無慈悲なブラック労働環境は人間の適応限界を超えており、適応性の許容値を超えた際に出るエラーとして自殺を選択してしまうことが日本の若者の死因No.1であるという悲しい現実がありますので、何でも適応できるわけではありません。しかし、時代や文化・言語が異なる程度の環境には十分適用可能です。

翻って本題のリスク耐性について考えてみましょう。
世間の投資に対するイメージを見るに、我々が元々持っている(もしくは後天的に教育課程で形成された)リスク耐性は非常に小さいと考えられます。
株式投資を始めたての頃は、誰もが元本割れリスクが気になります。

自分の経験を思い出してみても、やはり初期の頃は月数万円の買い付けでもドキドキしましたし、数十万円の投資資産の値動きが気になり一喜一憂していました。

それが偉大なる適応能力がもたらす「慣れ」により100万円を超えてもあまり気にならなくなり、1000万円を超えて日々の変動幅が10万円以上となっても殆ど心が動かされなくなりました。

私はまだ資本主義社会のヒエラルキーの中では最下層であるマス層に位置しており、運用額も大したことはありませんが、これが3000万となり5000万、1億と膨らんで行ったとしても、おそらくストレス度は今とそこまで変わらないと思います。ゆでガエル状態というヤツでして、毎日経験していると段々感覚が鈍ってくるんですよね。

きっと、すでに数千万円や数億円を運用中の多くの人にもこのことは当てはまるでしょう。さすがに多少は分散を図ったりディフェンシブなポートフォリオに入れ替えたりして変動幅をマイルドに抑えようということはあるとは思いますが、リスク資産額を劇的に減らすことを考える人は少ないのではと予想します。

ある程度大きな資産規模に慣れてから多くの人が思うであろうことは、初めから大金(手元資金の大半)を投入しておけば良かったということです。

株式投資によるリターンの多寡は、株式市場に如何に多くのお金を長い時間置いていたかで決まりますし、数年単位の運用でそれを皮膚感として経験するからですね。どうせ数年後には大金を運用しているのであれば、今から運用してもリスクはさほど変わらないということです。

とはいえ、リスク許容度を超えていて狼狽売りしてしまう水準だと一発退場のリスクがあり危険です。

重要なのは大暴落は数年に一度しか来ないので慣れることが出来ないということです。暴落に慣れるには、信用取引でレバレッジをガンガン上げて取引するか、仮想通貨のような加速市場を見つけてはバブル崩壊の憂き目を味わうしかありません。もちろん、リスク許容度を上げるためにこのような愚行を実践するのは文字通り愚かです。(念のためですが仮想通貨投資を否定しているわけではありません。ブロックチェーンは技術としては恐ろしいほどのポテンシャルを秘めていると個人的には思います。が、サトシの理念も虚しく結局はビットコインの社会実験結果を反映させた法定仮想通貨に全て飲み込まれてしまうリスクがあるかもしれません)

ということで、落とし所としては暴落しても耐えられそうなギリギリの水準を狙って市場に置くのがベターと言えるでしょう。この許容額は自分の経験で測るしか無いですが、先のコロナショックが良い試金石となりそうですね。

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理論武装はリスク許容度を大きくする

もう一つ、リスク許容度を大きくする方法があります。

それは、投資理論を学び、大金投入後に暴落してもたまたまタイミングが悪かっただけで期待値を考えたら正しい選択であると考え、辛い気持ちを論理で丸め込むことで狼狽売りを防ぐというものです。これは、「論理の番人:Correct × Collect」の異名を持つhiroさんも以下のようにツイートしている通りです。

そもそも、読書や勉強というのは、これまでに蓄積されてきた多数のデータ・理論や他人の経験を用いた加速学習を行うことで、車輪の再発明を回避する営みです。投資においては、全てを自分の経験のみにすがろうとすると大量の地雷を一つ一つ丁寧に踏みながら人生何周もしないと十分とはならないので、理論と統計学の力を借りて不足しがちな経験値を補おうということです。

これは、RPGで言うと強い装備を身に付けることと同じです。たとえ己で積み重ねた経験値によるレベルが低くても、天空の剣やメタルキングの鎧を身につければ、ブオーンぐらいはやっつけられるのです(古い)。なお、私にとって天空の剣(諸刃の剣?)とはイアン・エアーズ著「ライフサイクル投資術」、メタルキングの鎧とはジェレミー・シーゲル著「株式投資」を意味します。他にも素晴らしいアイテム(書籍)は沢山ありますね。

理論武装によるリスク耐性の醸成という手法は本当は一番推奨したい方法なのですが、コロナショックをみるに実践できる人は限られそうでしたので、投資のバイブル本を幾つか読んでから即市場に大金を投入するという手法は一般的にはお勧めできないのがもどかしく歯痒いところです。

なお、日々勉強してると思しき人達はみんなコロナショックをやり過ごしていたので、ちゃんと学んでいる人には普遍性があるとは思います。読書習慣の無い人も多いと思いますが、本読まないことは本当に勿体ないことだと思います。

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まとめ

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リスク耐性が時間と共に大きくなる理由は人間の偉大なる適応能力によるものであることと、リアルな経験を積まなくても投資本を読めば加速学習が行えてリスク耐性を高めることができるということについて解説しました。

理屈をこねてばかりいて活字だらけであり、時代に適応できていないこのブログを読んでくださっている方は、おそらく勉強熱心な方が多いでしょうから後半については釈迦に説法だったかもしれません。

とはいえ、過小評価されがちな読書や勉強の大事さを再確認するということは常に必要なことであり、私も折に触れてこの効用を噛み締めておりますので、読者様のそのようなライフワークの一助となれば幸いです。

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