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インデックス投資家に過剰な情報収集は不要である理由

投資哲学

投資家は常に考え、学び続ける必要がある、というのが一般的な認識では無いでしょうか?

これは、半分正しくて半分間違っていると思います。何故なら、投資スタイルによって必要なことは異なるからです。

個別株投資家であれば、可能な限りの情報を集め、財務諸表を精査し、今後伸びるであろう事業を行う会社を選択し、その事業が価値を生み出し続けるかどうか確認し続けなければなりません。つまり、常に考え学び続けなければなりません。

一方、インデックス投資家はというと、これは該当しないと私は考えます。

本記事では、その理由について説明していきます。

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インデックス投資家に最も大事なこと

インデックス投資家にとって最も重要なことはなんでしょうか?

私が考える最重要なことは、一度決めたルールを守り続けることです。

そのルールとは、長期投資を前提とした場合には、一般的には「買ったら売らないこと」と「下落相場でも買い増し続けること」です。これさえ守れば、適切な投資対象への長期投資であれば十中八九うまくいくことは歴史が証明しております。

では、このルールを守るために、日々の値動きや周囲の投資家の意見・判断などの情報は必要でしょうか?

私は不要だと考えます。

ルールをぶれさせないための論拠を探究したり、インデックス投資のバイブル的な書物を読むなど、自分の考えをより確固たるものに醸成するための情報収集は重要です。どんどん行うべきでしょう。

しかし、Twitterで個人の見解を大量に浴びたりブロガーのトレンド記事を読むことで一喜一憂することが、インデックス投資家に意味があることとは思えません。

骨太な書籍ならまだしも、ネット上には上記のルールを守るために有益な情報はとても少ないというのが実態ではないでしょうか。

過剰な情報はルールのぶれを誘発する

インデックス投資家も学び考え続けるべきであるということは間違いないのですが、学び考え続けるべき対象は投資に関してではなくその他の人生を有意義にしてくれることでしょう。

そもそも、どのような経緯で人はインデックス投資家となるのでしょうか?

予想でしか言えませんが、インデックス投資家の多くは、種々の情報を精査し実践してみた結果、ドルコスト平均法による(主に株式)インデックスファンドへの投資が総合的に見て最適解であると判断した結果の選択であると考えられます。

そこにたどり着くまでには沢山の思考と仮説検証があったはずです。思考の蓄積の結果、思考しないこと(ドルコストバイ&ホールド)が最適解だと判断されたのだと思います。

投資が趣味であるなら別ですが、インデックス投資の手間のかからなさ、つまり時間コストの観点も投資手法の選択に少なからず影響を与えたでしょう。人間に与えられた時間は現状有限です。

トレンド要素の高い情報の収集はこのメリットを失わせるどころか、場合によっては下落時の損切りという最悪の選択を取らせるリスクを増加させる可能性があります。

個人の経済状況の著しい悪化や生活環境の変化、預金封鎖待ったなし等の資本主義崩壊の警笛が鳴るなど、前提条件が崩れた場合は別ですが、そうでないならば一度腹を決め、覚悟を決めたのであれば、愚直にルールに従うことが最重要です。

これは、世界一の投資家にしてオマハの賢人と称賛される哲人ウォーレン・バフェットの以下の投資ルールにも見て取れます。

ルール1:絶対に損をしないこと
ルール2:ルール1を絶対に守ること

– ウォーレン・バフェット

ルール1は損をしないことですが、損切りをしなければ決して損を現実化することはありません!!

というのは冗談で、もちろんバフェットがルール1を損切りするなという意図で言っているわけではないですが、ルール2は本記事の主張と同様、投資ではルールを決めたらそれを愚直に守ることが最重要だという主張です。

過度なトレンド情報は精神を消耗させます。特に下落相場では大きく心が揺さぶられるでしょう。その結果、投資開始時に決めたルールをぶれさせてしまい、判断を誤らせる可能性があります。

実体験

このことは、私自身の経験からも当てはまります。

本ブログは、元々別の雑記ブログから投資カテゴリーを2019年1月にスピンオフしたことから始まったのですが、その当時の私は自動積立サービスを用いてひたすら株式インデックスを積み立てておりました。

どうせ10年スパンを想定した手法ですので現在の価格の値動きはどうでもいいと思っており、日々の値動きには見向きもしておりませんでした。

恥ずかしながら去年の年末の暴落も知らずに生活しており、それを知ったのは1月に本ブログを独立させた後でした。

その時の感想は「ちっ、買い場を逃したか・・・」だったのですが、値動きなど知らなかったので当然損切リスクはゼロでした。Twitterや投資ブログから情報を集めてもいなかったので、もし暴落の最中に気づいたとしても、ノイズが少ない分絶好の買い場と判断して大きく買い増しできたか、或いは特に何もせずにドルコストの積立を自動継続するだけだったでしょう。

ところが、1月からは本ブログを立ち上げたので、ブログを書くために大量の情報を仕入れ続けております。このおかげで軸がより確固たるものになり、またFIRE戦略や出口戦略の検討も捗り、投資の奥深さや面白さにも触れることができ、読者さまから感謝や激励のメッセージをいただいては感激したり、ささやかながら広告収入を得られるなど十分すぎるほどの意義はあったのですが、ブログを始める前に比べて間違いなく投資で時間も精神も消耗しております。。

インデックス投資家は、買ったら長期間売らないことと、買い続けること(リバランス含む)というルールを守ることが最重要ですが、大量に情報収集を行ったからと言ってこのルールの防御力に寄与する余地はありません。自動積立設定を行い値動きを見ない人間に勝る鉄壁の防御は無いのですから。

パフォーマンスを上げない(下げ得る)ことに時間と精神力というリソースを使うよりも、自身の幸福度を向上させ得ることに注いだ方が賢明でしょう。

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まとめ

投資ブロガーのくせに投資ブログを沢山読むべきでないという内部矛盾的な本音を奏でてみました。本ブログは今後ともぜひお読みいただきたいですし、ルールの堅牢性に寄与する情報提供を行いたいとは思いますが、判断するのはもちろん読者の方々ですのでそこはお任せします(^^;)

株式投資において、以下の記事の「宝の地図」と「ピケティの不等式」以上に真に重要な情報を私は知りません。

【宝の地図】株式投資の本質が詰め込まれた最重要な一枚の図【株式投資の優位性】
株式投資に興味を持ったり投資を開始したきっかけは何でしょうか?株式投資を始める前にリスク資産への投資をしたことが無かった方であれば、それなりに強い動機と根拠がおありだったと思います。 私の場合は、そのきっかけは一枚の図でした。この図を...

ネットの世界はノイズだらけです。投資に限らず、真理を探究していきたいものですね。

ボヘミアンラプソディーで再ブレイク(?)したQUEENのお気に入りの一節を引用し、終わりにしたいと思います。貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。

All we hear is Radio GAGA.

訳:僕らが耳にするのはガーガーいうラジオのノイズだけだ。

– QUEEN, “RADIO GAGA”

※本記事の内容は、個別株投資家の方や、投資を始めたばかりで軸の形成が不十分な方々には当てはまらないことを、念のため申し添えておきます。

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