FIREという生き方が流行る社会的背景とそれを目指すべき理由【Financial Independence, Retire Early】

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FIRE (Financial Independence, Retire Early)という価値観・生き方をご存知でしょうか?

これは、現在米国や英国の若者たちの間で急速に拡大している価値観です。

どのようなものかと言いますと、若いうちになるべく高収入を得ながら倹約節制を行うことで、投資利回りのみで生活可能となる6000万円以上の金融資産を早々に形成し(Financial Independence)、30代から40代(早ければ20代)のうちに仕事を辞めて(Retire Early)自由に生きていくという生き方です。

これが、高給取りである投資銀行等に務める頭が良い優秀層の間で流行り始めているミレニアル世代らしい価値観です。

日本で言うと、「ゆとり世代」や「さとり世代」と言われる層に該当する世代で浸透し始めております。

筆者もこの生き方を数年前から目指していたため、非常に共感を持ってます。しかし、少し上の世代(1970年代生まれ以前)の人たちには少し受け入れがたい価値観かもしれませんね。

本記事では、このFIREという価値観の魅力ついて、またFIREを目指すべき理由とその社会的背景について述べたいと思います。

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FIREという価値観の圧倒的魅力

みなさんは、世の中で当たり前だと認識されていることに疑問を持つことはありますか?

身近な例でいうと、一日三食食べなければならないとか、夜に寝て朝に起きなければならないとか、子供は学校に行かなければならないとか。

この手の「当たり前」に対する違和感の最たるものが、「何故大人は働かなければならないのか?」ということではないでしょうか。

国民の三大義務は、「教育の義務」、「納税の義務」、そして「勤労の義務」です。

政府からばっちり義務付けられている勤労ですが、この義務に対しては罰則がありません。

この義務を守らずに勤労をせずとも有り余るほどのお金を得て自由に生活している人たちがいます。

そう、資産家の富裕層たちです。

彼らはなんと「納税の義務」でも優遇されております。具体的には、勤労により得た収入に対しては累進課税により最大50%程度の納税が義務付けられているのに対し、配当金や株式の売買益に対しては不労所得であるにも関わらず税率は一律20%です。

一昔前の、終身雇用が約束されており、年功序列により時間とともに収入は増え続け、退職金がふんだんに与えられていた高度成長期の日本では、頭を使わずともそのレールに乗ってさえいれば幸せに生きていくことができました。

従って、勤労の義務に違和感を覚える人は少なく、資産家の富裕層に対してもそこまで意識は向かなかったのでしょう。一億総中流時代では、みんな須らくそれなりに幸せでした。

しかし、成長の罠にまんまとはまり、貿易摩擦とバブル崩壊を皮切りに失われた30年に突入した日本では、リーマンショックも相まって株価は低迷を来たし、右肩上がりの経済は幻想であることが明らかとなりました。

とはいえ、すぐに価値観の転換を図ることは困難です。その結果、氷河期世代と呼ばれる不遇な扱いを受け続けた現在40歳前後の世代がいます。

この世代はバブルの旨味を多少は享受できた親世代から強力に昭和的価値観を押し付けられていたため、多くの人はそれに従いつつ社会的不遇を受け入れる他無かったのでしょう。

しかし、バブル崩壊期以降に生まれた世代に関しては状況が異なります。

生まれてこの方ずっと景気が低迷しており、右肩上がりの経済など体感したことの無い世代です。

この世代が強く感じることが、「なぜ大人はストレスフルな満員電車にのってまで毎日会社に行き、嫌な思いをしながら定年まで働き続けてるんだろう」という違和感です。

自分と家族の幸せのための選択肢の一つであるはずの労働なのに、みんな辛そうな顔をしていてうつ病や自殺が蔓延している。生きていくだけ(生活費)のために働いてるのに、その労働が人生のほぼすべてを支配していて、家庭にまで不和を持ち込ませている。これってホントに「当たり前」なの?生きるってそんなに大変なことなの?

片や、富裕層は仕事をせずに自由きままに生きている現実。これって差別なんじゃないの?

FIRE発祥の欧米での時代的背景はわかりませんが、おそらく似たようなものなのではないでしょうか。

上述のミレニアル世代の価値観と見事に共鳴するのがFIREの価値観です。

高級品や高級車、マイホームを得ることなどによって得られる幸福感など刹那的な感情であり、下らない見栄や世間体に対する浪費であるということが比較的共通認識されているコスパ重視のこの世代にとって、真に価値のあるものは自由や喜びです。

一世代前はグローバリズムに飲み込まれてはいなかったため、ローカルで需給を満たす経済が形成されておりました。従って、そこまで効率化とかコスト削減を目指さずとも、それなりにお金を得ることができ、比較的簡単にそれなりの賃金が維持できました。

しかしインターネットが世界中を繋ぐ現在では、グローバリズムがあらゆる国内産業を飲み込もうとしております。そこでは、戦うべきは地元のライバル企業や町工場のおっちゃんではなく、世界です。

ここで、島国根性ど根性のガラパゴス大国日本では、プラットフォームビジネスというものが不要であり軽視されてきたため、製造業を中心に不用意にも海外の低賃金の労働者との価格競争を行います。しかし、テクノロジーの進化に連れて、どこで作ってもそれなりの品質・性能をの製品を作れる製造機器が安価に手に入るようになったため、価格競争で新興国に勝てるはずもなく、かといって付加価値もつけることも難しくなりました。

その結果、GAFAをはじめとした米国のプラットフォームビジネスと、中国や東南アジアを中心とした低賃金労働力からの包囲網にがんじがらめにされているのが日本の現状なのではないでしょうか?

このような状況で、老人向けの社会保障制度だけが盤石であり、少子高齢化の歯止めのきかない日本では、社会保障制度の崩壊は目に見えているため、若者が国に対して期待というものを殆ど持たなくなるのは必然です。

自分の身は自分で守らなければならないという危機感が増幅されるに連れて、今後さらにFIREという生き方を支持する若年層は増えるでしょう。

少ない給料から無駄遣いを極力排除して、余剰資金を資産価値のある株券や債券などに投入し、未来のお金の生る木を育てる。長期的な期間はかかるけど、自分の自由と将来の安定のためにセルフベーシックインカムの構築に邁進する。

そう、資産家の富裕層達がしてきたように。。

この生き方が、私も含めた若年層に支持されたFIREという価値観です。

ボクらは贅沢するためのお金が欲しいんじゃない、信用できない社会制度という牢獄からの自由が欲しいのです。そのためにお金が必要なのです。

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まとめ

FIREとそれを取り巻く社会的背景について、思いのたけを勢いに任せて書き綴りました。。

一般論のように書きましたが、実際はミレニアル世代でもFIREという価値観を知っている人は少数ですし、FIREに共鳴し目指しているという人は極々一部です。

少しでもこの考えに共感して、共にこのFIREの境地を目指す仲間が増えれば嬉しいです。

私の未来年表では、令和13年度中に金融資産1億円を達成目標です。あくまで希望的目標なので未来がどうなるかはわかりませんが、FIRE達成まで本ブログを続けられたら良いですね。

長期戦ですので、気楽に気ままに行こうではありませんか!

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