リボ払いをご存知ですか?
何かとTVでリボ払いが「健全なもの」のような宣伝をしていますが、
現実は全く逆の「情報弱者からお金を搾り取る悪質なサービス」です。
リスクを理解した上で、計画的に使える人には良いサービスかもしれませんが・・・。
今回はリボ払いの危険性を紹介します。
特に、クレジットカードを初めて持った大学生や新社会人の方に読んでいただきたい記事です。
リボ払いとは?
クレジットカードの支払い方法の一種であるリボルビング払いの略称で、
月の設定上限額以上の金額の支払いが生じた場合、翌月以降に回すことができるというものです。
クレジットカード会社は何処も提供しているサービスですね。
例えば、月の支払額上限を1万円に設定し、当月2万円分の買い物をすると、
差額の1万円分は翌月の支払いに回されます。
一見、人によっては合理的なサービスにも見えます。
「今月は余裕がなく、来月なら余裕ができるが、今これが欲しい!」とかですね。
計画的に管理できる人なら問題ありませんし、便利かもしれません。
そうでない人には、強烈な落とし穴が待っています。
リボ払いの罠
では、リボ払いには一体どんな罠があるのでしょうか?
毎月定額設定の罠
クレジットカードの使用量は人によって様々だと思います。
しかし、ある程度「これくらい」というのはあるのではないでしょうか。
リボ払いを使う理由として、先述の理由のほか、
「毎月の支払いは定額を維持したい」というのがあるかと思います。
そのため、リボ払いを使う人は「これくらい」に設定する人が多いのです。
例えば、毎月1万円弱の支出がある場合、上限額を月1万に設定したとしましょう。
ここで、3万円の大き目の買い物するとどうでしょうか。
月1万円の支払い額ですから、2万円が次月以降に回されます。
そして、毎月の支払い額が1万円程度なので、オーバーした2万円はなかなか返済されません。
繰り返しになりますが、計画的に制御できる人は問題ないでしょう。
少し考えればわかることではありますが、月々の平均支払額に返済余裕を持たせた支払い上限額を設定しないと、次で述べるように暴利を貪られることになります。
リボ払いの暴力的な金利
先程の例では、支払い限度を超えた2万円が次月以降に支払うことになりました。
支払いを後回しとはいうものの、実質これは「2万円の借金」です。
カード自体ある意味借金じゃないか!と言われればまぁそうなんですが、
強調したいのは暴力的な金利の借金であるということです。
その金利がどれ程かというと・・・
15%以上!
どこのカード会社でも概ね15%~18%といった感じですね。
こちらが貸す場合、銀行の金利は0.01%あれば高いほう。
ソーシャルレンディングのハイリスク商品でも数%程度。
借りる場合は、住宅ローンの金利でも1%あれば高いほう。
如何に異常な金利か明らかですね。
15%というと、サラ金で借金するのと大差ありません。
ちなみに、これは利息制限法によって定められた最大利息額に近い金利です。
利息制限法とは、利息の最高額について定める法律で、
・元本が100,000円未満の場合 年2割(20%)
・元本が100,000円以上1,000,000円未満の場合 年1割8分(18%)
・元本が1,000,000円以上の場合 年1割5分(15%)を上回らないよう規制するものです。
出典:Wikipedia
つまり、言い方をかえれば2万円の借金を15%を超える高金利で背負わせ、
その上で返済されにくい仕組みを築いているということです。
返済能力の有無に依らずですよ。
当然合法なのですが、恐ろしいですね。
リボ払いの恐怖!雪だるま式に借金へ
そして設定額のオーバー回数が超えれば超える程、
雪だるま式に借金が増えていきます。
自己管理がなっていないので自己責任というのは当然ではありますが・・・。
さらに、いつの間にかリボ払いに設定されて、
「気付いたら数十万の未払いになっていた」
という話をよく聞きます。
なぜそんなことになってしまうのか。
それは入会時等に巧みな罠が仕掛けられているからです。
カード入会時の自動リボ払い設定の罠
リボ設定に気付かず、借金が膨れ上がっていたパターンの原因。
多くのカード会社では、入会時に「リボ払いを設定するか」という問いがあります。
そこでうっかり、
・よくわからんけどとりあえず設定するか!
・何か便利そうじゃん、設定するか!
等という思考停止をしてしまう人が少なからずいるのです。
説明を読むと、大体メリットを強調していますからね。
そして、
・無意識でチェックボックスをクリック
というケアレスミスで設定してしまう人も多いことでしょう。
規約の同意とか、そういうのを読み飛ばしてチェックしちゃうあなたも危ないですよ!
さらに、ここぞとばかりにリボ設定上限額が5000円等の最小設定額が初期値になっていることが殆どです。(全てのカード会社を調査したわけではないですが)
こうして暴利の金貸しが実現するわけですね。
リボに設定されていることに気付かず、借金だけは増えていく。
カードの支払いを毎月確認してない人って結構いるんですよね。
このパターンはお金に少し余裕がある人のほうが多いでしょう。
私の知人は某カードで自動リボ設定になっており、さらに上限が5000円となっていたため、毎月強制的に数万円の借金を背負わされていたそうです。
気付けば20万円程度になっており、一括で支払い、リボを解約して事なきを得たようですが、金利の支払いが数万円になっていたとか。
そこで気付いて良かったですね。
ある意味毎月カードの支払いをチェックしなかったのが原因なので、良い勉強代かもしれません。
リボ払いのメリット・デメリット
もはやメリット・デメリットを説明する必要はないでしょう。
メリットがあるのはカード会社だけです。消費者にはないです。
もしくは、「こうやって使ったら便利だな!」と思いついたあなたにはメリットがあるかもしれません。
デメリットは先に述べたとおり、暴利の借金を背負うリスクがあるということです。
じゃあ、分割払いならデメリットはない?という方へ。
分割も回数によりますが、大体年利10%程度からはじまり、回数が増えると15%程度になることが多いです。
ただ、こちらは自動ではなく、毎回意思確認されるものですので、そうそう問題にはならないとは思いますが。
手数料は暴利ということだけは覚えておいた方が良いですね。
ちなみに、私はリボ払いも分割払いもしたことありません。
一括で買えないものは買わない主義です。
まとめ
以上、リボ払いの危険性について説明しました。
普段は便利で必要不可欠なクレジットカードですが、
よくわからないサービスに加入したりすると大損する可能性があります。
また、お金に関わることですので、入会時の設定等はしっかり確認しましょう。
毎月のカード明細の確認もお忘れなく!
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