【運用開始】レバブログポートフォリオを構築

その他お役立ち・実践・商品レビュー等

随分前になりますが、「ブログの錬金術」と題して以下の記事を書きました。

【ブログの錬金術】SPXLでブログ収入爆益化!!
本記事は、アドレナリンジャンキーなイカレたブロガー向けのギャンブルに関するものであり、賢明な投資家の皆さんに参考になる話はございません。 投資情報をお求めの方は、代わりに以下の目次からご興味ある記事をお読みください。 ...

この記事の中でS&P500のブル三倍ETFであるSPXLを紹介し、ブログ収益から月5000円をSPXLに投入すれば、うまくすれば30年後には億万長者になれると冗談まじりで記載しました。

本ブログの中では珍しいほどにふざけたくだけた文体であるため、半ば冗談のネタ記事であることは伝わっていたことと思いますが、記事内の以下の文章が喉につっかえた魚の骨のように頭の中に長らく引っかかっておりました。

ブログをやっていなければ発生しない収益をたまたまASPさん達が恵んでくれていると考えれば、投資ブロガーがやるべきことは読者に夢を持たせるために収益をギャンブリングするに限ります

極めつけは最後の一文です。

せっかくですので本ブログでも収益が得られるうちは実践し、その結果を報告していきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

これらの文章が事あるごとに思い出され、時としてうずき、私の中に深く根を張り、浸食され、気づけば完全に蝕まれておりました。

「レバレッジ、ダメ、ゼッタイ」

ということで、膨らみきった世界経済が収縮に向かい、支配者階級による無慈悲な羊毛狩りが進む中、飛んで火に入り火中の栗を拾う蟲となり、レバレッジドブログポートフォリオを構築しちゃいましたので、業務連絡までにご報告いたします!

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リケレンファンド:レバブログポートフォリオ

それでは、「レバブログポートフォリオ」と称するリケレンファンドのあらましをご紹介していきます。

本ファンドは、米国市場にレバレッジを三倍かけた条件で運用します。銘柄組成は以下です。

SPXL:TMF=35:65

TMFとは、米国長期国債に連動したブル三倍ETFです。

この割合を採用した理由は、以下の記事にて紹介したとおり、Seeking Alphaに記載された過去30年以上の期間でのバックフィットシミュレーション結果を信頼してのことです。なんと、幾何平均リターンは脅威の25.4%であるにも関わらず、最大下落幅はS&P500の55%よりも小さい46.1%だそうです。

現代ポートフォリオ理論の帰結は長期投資家向きではない可能性について
多くの投資家の方は、現代ポートフォリオ理論に倣って株式と債券とをミックスさせたポートフォリオを組んでいることと思います。 現代ポートフォリオ理論から求められる効率的フロンティアこそがベストなポートフォリオだと導かれており、リスクに対す...

出典:Seeking Alpha

リケレンファンドとか言いつつオリジナリティの要素は無く、他人の評価に便乗してます。ちなみに私の座右の銘は「他人の肩の上に立つ」であり、嫌いな言葉は「車輪の再発明」ですのでご容赦ください。

冗談はさておき、なぜSPXLだけでの運用では無く債券も混ぜることにしたのかというと、1954年1月初頭以降の米国株式市場と米国金利のデータを基に行ったバックフィットシミュレーションによると、日次リバランス条件であるレバ三倍のSPXL(仮想)もレバ二倍の「iFreeレバレッジ S&P500」(仮想)のどちらも、S&P500単体にすら勝てなかったということがわかったからです。(切り取る期間により大きく変わります)

せっかくなので、片対数グラフ版も以下に示します。

なお、このシミュレーション結果は、Twitterアカウント「道端に落ちてる100ドル札を探すマン」さんが公開されたプログラムを利用させていただきました。この場を借りて感謝申し上げます。

さて、レバETFが何故S&P500にすら及ばなかったのかというと、この原因の一つは大きすぎるボラティリティにあります。

リーマンショックのような歴史的な大暴落時には最大95%程度の価値を棄損するため、強気相場で頑張って上げた分を暴落時に一気に吐き出してしまうためです。

もう一つは、日次リバランスであるため単純な信用取引とは異なり、落ちた後に上るスピードが遅くなるのが原因でしょう。これは、落ちるときに日次リバランスにより毎日基準値を仕切り直している(損切りしているような)効果によるためでしょう。その分落ち幅は信用取引より小さくなるので悪いことばかりでは無いのですが。

つまり、オプション取引などによるレバレッジ運用に比べると、下がった後の上昇がマイルドに進むのが原因だと考えられます。他にも、1970年代から1980年代にかけては金利が異常に高かったため金利コストが高くついたからということも理由として挙げられます。

レバブログポートフォリオの運用について、入金ペースとリバランスの条件はまだ検討中ですが、入金はブログ収益次第ですが目標は年間20万円程度、リバランスは年6-8回が推奨されているため2カ月に一回ぐらいのペースで行っていければなぁと考えております。が、現在超ハイボラタイルなステージにいるため、配分が大きく変わった際にはリバランスするかもしれません。

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「レバブログポートフォリオ」爆誕の記録

それではレバブログポートフォリオ誕生の軌跡を記録として以下に記します。

生まれた子のへその緒を記念に残すような所業ですが、生みの親(パクリだけど)としては大切な思い出となりますので自己満足にお付き合いください。

新型コロナウイルスの蔓延と21世紀版オイルショックが重なり、米国株式市場が異例のスピードで-20%下げて弱気相場入りし、世界が壊れる音が聞こえてきた2020年3月13日早朝、リスキーなタイミングで、主に昨年分のブログ収益から総額20万円のドル転を行いました。

これに、証券口座に残っていた約40ドルを足して、計1934ドルでSPXL:TMF=35:65となるようにポートフォリオを構築しました。S&P500が2535ドル辺りのタイミングで買い付けを行っております。

いつもどおり、「相場なんてどうせ読めないんだし長期的に見たらいつ買っても誤差でしょ」というスタンスです。これがのちに後悔のフラグとなることを、この時は知る由もありませんでした。

上の数字は左から順に、保有枚数(株数)、平均購入単価、現在価格、損益額です。

購入して30分後ぐらいにSPXLは28ドル台、TMFは40ドル程度まで急降下しましたが、ボラが高いタイミングでしたので仕方ないかと留飲を下げました(^^;)

しかし、その後もみるみると下げ続け、レバブログポートフォリオ誕生日の終値はSPXLが26.81ドル、TMFが39.29ドルでした。投資資金1934ドルに対して終値での総資産は1740ドルとなったので、含み損は206ドル、10.6%の損失です。あっという間に20,000円以上を市場に飲み込まれました。

ハイボラタイルなSPXLの緩衝材としての役割を担う、頼みの綱であるはずの債券が大ボラ吹いて一緒に下げてるの何なんですかね?溜飲が下がりきりません

米国市場の大崩れへの対策としてFRBが1.5兆円規模の資金供給を行う(実質的にはQE4)と発表した直後に購入したのですが、大きなイベントが生じた際は落ち着くまで少し待った方が良いのかもしれません(反省)。

この購入原資20万円は、1年間に渡って100記事以上を執筆し、総計300時間以上を費やした血と汗と涙の結晶です。(国の最低時給以下の水準!!ブログ書くの楽しいから別にいいんですけどね)

ブログが溶ける、溶けるよぉ!

落ちるナイフをシャワーの如く浴びるという愚行により、この努力の結晶があっという間に10%溶け、含み損をたっぷりと含んだ状態でレバブログポートフォリオが産声を上げました。

「オハギャ~~~!!」

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まとめ

ブログ収益を用いてハイリスクなレバレッジドETFで運用する「レバブログポートフォリオ」の概要と、誕生の記録を備忘録として示しました。生年月日は2020/03/13です。

誕生初日にして10%以上の含み損を抱えるという最悪のスタートとなりましたが、これからが下落相場の本番とも考えられるのでまだまだ価値が棄損していくことでしょう。

お金に色はありませんが、ブログが運んできた収益を割り当てているため事実上はブログにレバレッジを掛けているといっても間違いではない本企画ですが、ノーマネーでフィニッシュとなるか、はたまた爆益の彼方へと向かうのか、乞うご期待!

PS. 狼狽売りしたい!!

(追記)

これを書いた翌日にSPXLは34ドルまで爆上げしましたが、債券が大きく足を引っ張り、依然100ドル以上の含み損です。。

↑一番右が損益

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