楽天モバイルUN-LIMITがサービス開始し、ついに楽天モバイルが第4のキャリアになりましたね。
以前から、固定回線としてMVNOの楽天モバイル(スーパーホーダイ)を利用していましたが、これを機にUN-LIMIT(MNO)に乗り換えました。
というわけで、本記事では、楽天モバイルUN-LIMITを固定回線として利用した結果と快適に使うための方法等を紹介していきます。
楽天モバイルUN-LIMIT(アンリミット)とは?
第4のキャリア
いままで携帯キャリア(MNO)といえば、docomo、au、Softbankの3社ですが、2020年4月8日より、格安SIM(MVNO)だった楽天モバイルが第4のキャリアとなりました。
著者が初めて携帯電話を持った20年くらい前から、docomo以外名前は違えど携帯キャリアといえばこの3社であったことから、新しい時代がきたような雰囲気がありますね。
そして楽天モバイルUN-LIMITは、
- 楽天回線エリア内では通信無制限
- 先着300万人は1年間無料(通常は月額2980円)
- アプリ利用で国内通話かけ放題
等のサービスにより、従来の3社に力強い牽制をするとともに、ポケットWiFi業界のサービスにも変革を与えるのではないかと考えられます。
楽天回線エリアでは通信無制限
楽天モバイルは、楽天回線エリアとau回線ローミングエリアに別れます。
楽天回線エリアで現状カバーできないエリアをauの回線で補う感じですね。
この楽天回線エリアにおいては、通信が無制限となっています。
楽天回線エリアは随時拡大中のようですが、4月22日現在、まだまだ人口の多い都市以外はカバーできていない状況です。
楽天モバイル導入にあたっては、公表されているエリアマップが実際に電波を拾えるかという観点で当てにならないため、調査方法を後述します。
なお、公式サイトには「公平にサービスを提供するため通信速度の制限を行うことあり」と記載されており、その条件は1日10GBの通信でその日は制限が入るのではないかと言われています。
これが事実であれば、無制限というのはどうかと思いますが、よくある「3日で10GB制限」と比較すれば良心的といえます。
(1日10GBって、普通の人であればスマホゲームでリセマラでもしない限りそうそう届かないと思いますし)
先着300万人は1年間無料、契約解除料も無料
スペックどうこうより、1年間無料かつ契約解除料も無料というのは大きいです。
気になるのであれば、とりあえず契約しても問題ないでしょう。
先着300万名ですが、執筆現在(2020/4/26)余裕がありそうです(不確定情報ですので、契約時に各自確認お願いします)。
これに加え、楽天ポイントのボーナスがあり、事務手数料相当の3300ポイントバック、オンライン契約特典で3000ポイント贈呈を受けることができます。さらに、端末を購入する場合は最大14500ポイントバックされます。
ただし、ポイントについては楽天Link(通話アプリ)をSMS経由で有効化する必要があるため、本記事で焦点をあてる「MR05LN」単体の利用では授受することができません。SIMフリーのAndroid端末があれば有効化可能です※。
基本的にiPhoneは動作対象外ですが、SIMフリーiPhone+Androidエミュレータでも頑張れば認証できるようです。
楽天モバイルをMR05LNで固定回線化して使ってみた
というわけで、早速楽天モバイルUN-LIMITをMR05LNで使用してみましたので、結果を紹介していきます。
今回私が申し込んだのは、MR05LNで使用するため、ナノSIMカード単品です。
こんな感じのセットが宅急便で送られてきます。
申し込みは4月8日、到着予定日は4月9日、届いたのは4月11日でした。
楽天モバイルそのものも然り、物流の混雑でなかなか届かないようですね。
なかには1週間待っても届かない!という方もいるようですので、急ぎ回線を使いたいという方は早めに申し込んだ方が良いでしょう。
MR05LNで繋がるのか?設定方法
結果からいうと、MR05LNでも繋がります。
設定方法は簡単です。
まず、下の画像のように、電源をOFFにした状態でSIMスロット(1,2どちらでもOK)に差し込み、電源を入れます。
次に、APN設定画面にて、「rakuten.jp」を入力するだけ(ID、パスワードは不要)で完了です。
MR05LNのAPN設定方法については、以下の記事を参照ください。
回線速度は?格安固定回線として申し分なし
速度はこんな感じでした。
ダウンロード速度が8Mbps程度。なんか期待したほどじゃないな、と思っていたのですが、確認したところauのローミング回線になっていました。
我が家は楽天回線エリアのど真ん中のため、特に確認せず楽天エリアだと思って使っていたら、突然「ローミング容量あと400MBです」のお知らせが・・・。
方法は後述しますが、楽天回線を拾えているのか、しっかりチェックしておいた方が良いですね。
元々Band3(楽天回線の周波数帯)は、高速通信できるけど建物内に弱い等の特徴があるため、基地局が増えない限り楽天エリアはあまり信用できなそうです。
(基地局のスペック上のお話でエリアマップを作成しているそうですので)
楽天回線に繋がった場合はこんな感じです。
下り35Mbps!十分ですね。数年前の光くらい出てます。
常にこの電波を拾えるなら、格安(1年無料)の固定回線として申し分ない性能だと思います。
また、楽天の電波を拾えないとしても、月5GBのローミング容量と、制限時も最大1Mbpsが出る仕様(スーパーホーダイと同様)ですので、無料と考えれば十分でしょう(この状態で月2980円なら固定回線を敷くべきですけどね)。
スーパーホーダイから乗り換えるメリット
さて、以前楽天モバイル(MVNO)のスーパーホーダイプランを固定回線として利用することについて考察しましたが、あえてスーパーホーダイからUN-LIMITに乗り換える意味はあるのでしょうか。
答えは「固定回線目的なら乗り換えるべき」です。
スーパーホーダイからUN-LIMITに乗り換えるメリットは以下の3点です。
1つ目は、スーパーホーダイの契約解除料を払わずに乗り換えができ、かつ今後も契約解除料がかからないこと。
これは、スーパーホーダイの契約期間に乗り換えても、縛りの影響を受けず、さらに今後UN-LIMITを解約する際も契約解除料がかからなくなるというもの。場合によっては、これだけでも9800円得します。
また、事務手数料3300円がかかりますが、これは楽天Linkをアクティベート(Androidスマホが必要)すると、ポイントバックされるため、実質無料といえます(ついでにさらに3000ポイント貰えます)。
2つ目は、回線速度の観点ではどのエリアであっても損することはないこと(スペック上)。
楽天エリアであれば、一昔前の光回線レベルが無制限ですので、比較するまでもありません。
一方、楽天エリア外の場合は、似たようなサービスになりますが、スーパーホーダイ最大のメリットである「制限時も回線速度最大1Mbps」について、UN-LIMITでも受け継がれているだけでなく、MVNOでいう高速回線(ローミング)の容量も5GBになるため、楽天回線エリアでなくても損することはありません。
3つ目は、1年無料であること。これは言うまでもありませんね。
楽天モバイルUN-LIMITの申し込み方法
申し込み手順
申し込み方法を簡単に紹介します。
まず【楽天モバイル】にアクセスし、少しスクロールして以下の画面から申し込み方法を選択します。
新規あるいは他社(大手キャリアや楽天以外の格安SIM)から乗り換える場合は、一番上の「新規電話番号/乗り換え(MNP)の方」を選択し、楽天モバイル(スーパーホーダイ等)から移行する場合は、「楽天モバイル(ドコモ・au回線)の方」を選択します。
あとは、必要事項に沿って入力していくだけです。
Android端末を購入する方は、SIMとセットで購入しても良いかもしれませんが、Galaxy A7等は楽天ディールで大幅ポイント還元をしていたり、フリマアプリで叩き売りされていたりするので、そちらを確認して、安くなる方を選択されると良いと思います。
紹介コードの入力
申し込みを進めて行くと、紹介コードを入力する箇所があります。
差し支えなければ、以下のコードをご利用いただけると喜びます。
紹介者が3000P(紹介側の反映は5人まで)、申込者が2000P貰える仕組みになっています。
楽天回線エリアの調査方法(MR05LNの場合)
最後に、楽天回線エリアの調査方法を述べておきます。
共通事項
楽天回線エリアは、Bnad3の周波数帯となっています。
このため、Band3を拾えているかどうかを確認します。
auローミングエリアの場合は、Band18等が表示されます。
MR05LNの場合
PC、スマホどちらでも良いですが、MR05LNの設定画面にアクセスし、コールログを確認します。
トップページ > 情報 > 通信情報ログ>ログを選択>コールログを選択し、最新の情報に更新します。
すると、画面内に、
「area information(area in, LTE, 44053[Rakuten], Home, connection enabled)」
といった文字列がでてきます。
このうち、44053と表示されている場所が、「44011」だった場合、Band3の楽天回線エリアということになります。
(44053はBand18のauローミング)
この表示がない場合は、「Cell Info(LTE Intra)」を確認してください。
このうち、Earfcnの値を確認して、以下のサイトにて入力するとBandがわかります。
URL➡https://www.sqimway.com/lte_band.php
例えば、Earfcn=5900の場合は、Band18(auローミング)であることがわかります。
iPhoneの場合
電話>キーパッドに遷移し、「*3001#12345#*」に発信します。
すると、「Field Test」画面が表示されます。
「Serving Cell Info」をタップします。
Freq Band Indicatorに表示された数字が現在のBandとなります。
以下の画面の場合、Band1(au回線)となります。
Androidの場合
楽天の純正アプリである「楽天Link」に楽天エリアか否か表示されます。
あるいは、「回線チェッカー」を利用すると簡単にわかります。
現在のMNC MCCが44011でRakutenと表示されていれば、楽天回線エリアです。
KDDIの場合はauですね。
Band3を拾っているのにBand18に繋がる理由
今まで現在のバンドを確認する方法を述べましたが、このほかに、どのBandを拾えるかを確認することもできます。
(MR05LNでは不可ですが)
例えば、iPhone(SIMフリーあるいはSIMロック解除済み)の場合、設定>モバイル通信>ネットワーク選択の「自動」を外すと、以下のような画面になります。これは楽天モバイルを契約する前でも確認可能です。
この画面は、現在拾えている電波を示しています。
これは我が家の場合ですが、KDDIと44011(楽天)を両方拾えていますね。
しかし、我が家ではKDDI回線を拾ってしまう状況です。
これは、基本的な通信機器の仕様として、電波が強いほうを掴むためのようです。
このため、Band3とBand18を拾っているのに、Band18が優先されることがあるということですね。
Band18はいわゆる「プラチナバンド」と呼ばれているもので、電波が通じにくい建物等に強いことから、建物内に弱いBand3を押しのけてしまうことが多いのではないかと思います。
なお、端末によっては拾えているBandのうち、アプリ等により任意のBandに固定することができますが、残念ながらMR05LNでは固定できません。
まとめ:楽天モバイルUN-LIMITはあり?なし?
以上、楽天モバイルUN-LIMITを固定回線として利用した結果と快適に使うための方法等の紹介でした。
まずは1年間、固定回線として利用するのは十分にありだと考えます。
1年後にも継続利用するかは、どの程度楽天エリアが拡充されているか、サービス品質が向上されているかがポイントですね。
現状、本記事では触れていませんが、通話品質が電波状況に大きく依存するようですので、メインとして利用し、固定回線も賄うような使い方はイマイチかもしれません。
今後のさらなる進化に期待しています。
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